医療者とゴマの油は


<定額医療>厚生省、倍増へ 最大15%1400病院対象に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081227-00000032-mai-pol

病床数の削減も問題だが、「DPC」という聞きなれない言葉。ざっと説明してみる。
記事中にも「病気や手術の種類ごとに、1日当たりの入院医療費を決めている制度」とある。
例えば「胃癌でこれこれの手術をすれば、1日当たり5万を病院に払うよ」とか国が決めるわけ。この説明は間違っていない。先のたとえの「1日当たり5万」の金額と、病院側の実費の差がつまり病院の利益となる。

だがこの国で導入されようとしているシステムは、これだけではない。
恐ろしいのは、DPCをいったん導入して5万円もらう。その年の全医療機関の平均的な実費が4万だったとする。差し引き1万の利益。すると次の年からは「4万でいけるじゃん。じゃあ今度から4万ね
医療機関は頑張り、次の年は実費を平均で35000円に抑えた。辛くも5000円の利益を得る。すると「まだやれるじゃん。じゃ、来年は35000円でヨロシク」…。。
以下ループ…いや、厳しいでしょう。潰れます。

つまり、医療機関の利益を限りなくゼロに近づけていくシステムなのだ。恐ろしや。「ブランド化」だの何だので囲いこみ、医療機関を奴隷化していくわけなのですね。

病院間の競争激化で結果的に病床数が減ることを狙う」なんて恐ろしいことがしれっと書いてありますが、医療崩壊が一般的にも知られつつある今、こんな時代に逆行する政策が行われつつあることを一般人もよく知るべきでしょう。