馬と人

道州制特区にユニーク提案 馬と田舎暮らしなど 道が中間集計、年内にも素案
北海道新聞 平成19年4月19日

 道は十八日、国に権限移譲などを求める道州制特区の第二次提案に向けて実施した、道民からのアイデア募集の中間集計をまとめた。九日まで一カ月間の集中募集期間中、財団など四団体、道内二十一市町村、十個人からの応募は合計八十七件に上り、地域の医師確保策や、一次産業振興など内容も多彩。道はこれらの提案を基に、年内に第二次提案の素案を固める方針だ。

 提案の中で最も多かったのは道州制特区を活用した地域医療問題への対応策で、「地方の実情に応じた医師標準数や看護師配置基準の緩和」(自治体)など二十七件と、全体の約三割に上った。医師法に特例を設けて「技量や実績で一定基準を満たす外国人医師を、国家試験を免除して受け入れてはどうか」(個人)という提案もあった。

 次に多かったのは農林水産業の振興につながる規制緩和税制改正で、計十一件。これに「市街化調整区域の撤廃」など土地に関する規制緩和(八件)、ロシアや中国東北部を視野に入れた「自由貿易特区」など地域固有の経済振興策(七件)が続く。

 このほか「田舎暮らしにあこがれる移住者が“飼い馬”と暮らせるよう、生産者以外の牧草地(農地)所有を認めていない農地法に特例を」(道内馬産地の自治体)といったユニークなアイデアや、「国や道、森林組合などの森林管理を一元化するべきだ」(苫小牧の個人)など、国の出先機関と道との組織統合につながる提言もあった。

 道は、これらの道民提案を、七月にも設置する知事の諮問機関で精査。年内をめどに第二次提案の素案を策定し、来年三月には正式に国に提案する方針だ。

 提案は、引き続き道のホームページ(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sk/cks/bunken/doushuusei-top.htm)から応募できる。

 問い合わせは道地域主権道州制グループ(電)011・204・5160へ。


ネタに困ったときの北海道新聞

地方の実情に応じた医師標準数や看護師配置基準の緩和…って、姑息療法としてはまあ悪くない策なのかも知れない。足りないパイをどこから”確保”してくるかということと、使い潰してしまっては元も子もないのでアクセス制限が必要になりそうということは問題ではあるが。

外国人医師…日本の医療の実情を知っていれば、こんな国にわざわざ来るとは思えないが。日本語に堪能なぐらいなら英語は間違いなくペラペラだろうし、それならもっとよい行き先はどこにでもある。バケツの穴を塞がずにいくら水を注ぎ足したって駄目だって。

で、別に医師不足についての内容ではないが、つい遠野市の「医師に馬プレゼント」の話を思い出してしまった。
以前「馬に乗って登校しないこと」という校則がある学校が存在するという話を聞いたことがあるが、馬で病院に通勤なんてのも乙なものかも知れない。白衣を着てかっぽかっぽと、道行く人に「先生おはよう」なんて声を掛けられたり。急患の報せを聞き、「ハイヨー!」と鞭を入れて駆け出したりして。…などと妄想は広がってゆく。

馬で通勤ということになればつないでおくための施設も病院に必要だろうし、安全のためには近隣の住民の理解も必要だろう。僻地の医師不足解消のため、馬ライフを満喫できる環境づくりが望まれる。