ネットワーキングプア

医師不足に対する柳沢厚労相、阿倍首相の切り札といえば「ネットワーク制度」です。
凡人としては絶対的に足らないものは何をしても上手く回りっこないと思ってしまうのですが、彼らにかかると魔法のように医師不足を解消してくれる妙案のようです。
新小児科医のつぶやき様の3/13分のエントリでは、麻酔科医の勤務を効率化させる方策として政府がネットワーク化を考えていることが示唆されています。


ネットワーク制度といえば、国立病院機構では充足病院から標欠病院に一時的に医師を派遣する制度がありました。
東京日和@元勤務医の日々様より)
医師が足りている病院から不足している病院に医師を一時的に送ることで、労働の分散・平均化を図るということのようです。
しかし「充足病院」といえど決して医師が余っているわけではないのに、病院間で医師を派遣することで見かけ上は充足しているという状態を作る。ちなみに派遣した側の病院には補助金が下りるとか聞いたように思いますが、そういうエサで釣るようです。


…2枚のコインを指の間ですり合わせると3枚に見えるという、ちょっとした手品を思い出しました。右足が沈む前に左足を出し、左足が沈む前に右足を出し…とやれば水面を歩けるという話とも何となく似てる気がします。


ちなみに派遣期間は、1週間とかいう短いものもあるようで。
激務のうえ1週間という短期間では慣れるのでさえ精一杯ではないかと思うのですが、意外にも「元の(充足病院での)勤務のほうが忙しい」ということもあったりするようです。…本末顛倒な上、無駄以外の何物でもありませんが。
お役人が考える数合わせというのは、こんなものなのですかね。